カテゴリー別アーカイブ: オリエンテーリングトレーニング

大事なレースを走るとき大切にしていること

こんにちは。

Advent Calendarにも投稿するので軽く自己紹介させてもらいます。
トータス、京葉OLCに所属して、今早稲田大学の大学院で勉強している尾崎弘和です。

昔留学してました。スウェーデン大好きです(笑)
海外の大会たくさん出てます。
あとは・・・成績かな。
インターハイ、インカレ、全日本は全部勝ったことはあります。
あと、ジュニア、大学、シニアの世界選手権に出ています。
要するにオリエンテーリングが大好きってことですね。

今回は、僕が大事なレースを走るときにどんなことを考えているかを書いていこうと思います。
特に、めちゃくちゃ大事なレースで弱かった私が、なぜ安定した結果が出せるようになったか語れればと思います。
ただせっかくなので、コラムもちょっとかきます。
なんか文体がゆるい。もうちょい締めていきます!!

【時間のない人のための要約】
大事なレースで結果を出すのは難しい。
私は、JWOCでひたすら失格をとり続けました。
そんな私が考えた、大舞台で結果を出す方法です。

そもそも結果を出せない人は大きく3パターンあります。
➀我を忘れ、早く走りすぎてしまい、たくさんのミスをしてしまう人。
➁ミスのダメージが非常に大きく、レースを壊してしまう人。
⓷レースをまとめようとして、オリエンテーリングが遅くなってしまう人です。

結果を出すためには、
➀精神的な動揺を減らすために働きかける
➁精神的に動揺しても問題がないように準備をする
⓷『オリエンテーリングをする』、すなわち、ナビゲーションと早く走ることを忘れないことです。

こんなことが書いてあります。
かいつまんで読んでもいいですが、時間あったらだらりと読んでみてくださいな。

目次

1.大事なレースとは?
2.大事なレースで陥りがちなこと3選
3.大事なレースで結果を出すために
4.まとめ

おまけもあるよ

1.大事なレースとは?

さて、まず皆さんにとって大事なレースとは何でしょう?
インターハイ、インカレ、全日本、JWOCなどぱっと思いつくだけでたくさんあります。
そんなレースで、皆さんは失敗した経験がありませんか?
いつもはこんなミスをしないのに、絶対優勝できると思ったのに何で・・・なんて思った記憶は誰しもがあると思います。
私もたくさんあります。
特にジュニア世界選手権(通称JWOC)は私の青春に色濃く残ってます。
私は、JWOCに2009年、10年、11年と3度出場しました。
その中で、

09年:スプリント失格(コントロール飛ばし)、ミドル失格(ミスパンチ)、ロング失格(棄権)
10年:スプリント失格(コントロール飛ばし)
11年:スプリント失格(コントロール飛ばし)

・・・今見返してみて思いますが、ありえないっすね(笑)
おそらくJWOC代表に3年連続で選ばれておきながら、これほど失格をした選手はおそらく私だけだと思います。
全く自慢できることではないですが。

こんなことがあって、私は大きなレースでどうすれば失格をしないか、結果を出せるのか結構真面目に考えました。
特に私は、大事なレースになればなるほど、自分を見失ってしまう性格でした。
そんな中で、心をコントロールするにはどうするか、同じ悩みを抱えるオリエンティアの方々と共有し、いずれあったときに一緒に語れればなと思い、書いていこうと思いました。

おまけ:JWOC2009の地図。今見ても普通にムズイっすね(笑)
jwoc_2009_long

by http://laurisild.blogspot.jp/2009/08/busy-summer.html

2.大事なレースで陥りがちなこと3選
では、なぜ大事なレースで最高の走りができないのでしょうか。
それは、次の3つにまとめることができると考えます。

1.精神的な動揺により、オリエンテーリングをせず、早く走りすぎてしまう
2.ミスをした時の動揺が大きくなる
3.レースをまとめようと思い、終始低調なパフォーマンスになってしまう

すこし話がそれます。
お気づきの方が多いと思いますが、大事なレースはたいてい有力選手が落ちていきます。
そして、荒れるレースの中で、自らの走りをコントロールできれば、目標とする結果に近づけると私は考えています。
例えばインカレの成績を見てみましょう。
該当者の方は勝手に使ってしまってすいません。

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これは私がインカレロングで優勝した2013年のレースです。
このときのレースがすごく印象的だったので使わせてもらいます。
例えば、翌年のリレーで東大を優勝に導いた真保選手は、序盤で大きくミスをし、それが最後まで響いてしまいました。
また、翌年春のミドルで優勝した杉村選手は優勝争いをしていましたが、一つのレッグで4分のミスをし、優勝を逃してしまいました。
春のリレーで神がかり的な走りをした細川選手も同じく、大きなミスにより入賞戦線から脱落しています。
私自身も、翌年のロングは、2分近いミスを何度も繰り返し、自らチャンスをつぶしてしまいました。
松下選手早かったです。

説明が長くなりましたが、大事なレースでは、このようなことがいつもに増して起こりうるのです。
ここで上げた選手は、普段のレースでは常に上位に位置する非常に安定した選手です。
そういった選手ですらこのようなことが起こります。どういう心境でこうなったのか今度聞いてみたいですね。
次に、どうして大きなミスが生じるか、自分の走りができなくなるか、自分なりに考えたことを説明していきます。

1.精神的な動揺により、オリエンテーリングをせずに、早く走りすぎてしまう

選手が大事なレースを走るときに、普段以上のペースで走ってしまい、その結果オリエンテーリングができなくなり大きなミスをしてしまうことです。
大事なレースでは、終始自分をコントロールするのが必要不可欠です。
ただ、それはたとえ意識をしていても、意識していなくても実現するのは非常に難しいのです。
例えば、スタートや会場で応援された、前の選手に追いついた、大舞台だからスピードが上がってしまった、後ろの選手に追いつかれた、ミスをした、このレッグ難しいけど早くいかないと、直進だけど早くいきたいし止まらないで大丈夫だろう、などオリエンテーリングを忘れてしまうシチュエーションはたくさんあります。
会場もそうです。周りが早そう、会場寒いし狭いなど、集中を阻害する要因はたくさんあります。

私の場合、JWOCがオリエンテーリングを忘れてしまった経験として印象に残っています。
初めてのJWOCスプリントは、海外の選手に勝つために、早く走らなければという気持ちで旧市街を走りました。
もともと高校生の私がこんなに難しいテレインを早く走れるわけがありません。
結果は、2つのコントロールを飛ばし、一つミスパンチでした。
その後のレースも、しっかりオリエンテーリングをしようと思っても、精神的な動揺からスピードを上げてしまい、結果が残せませんでした。
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つまり、大舞台は、精神的な動揺がいつも以上に生じやすく、増幅しやすいです。その結果スピードが上がってしまい、大きなミスにつながる可能性が上がります。
私たちは、あらゆる事態に備えなければいけないのです。

2.ミスした時の動揺が非常に大きい
大事なレースはミスが命取りです。
特に目標が高い場合、ミスをしたときの焦りは尋常ではありません。
早くリロケートしなくては、ミスを取り戻さなくてはという焦りは練習会や、小さな大会の比ではありません。
その焦りが、皆さんの普段のリロケートを忘れさせて、傷口を広げてしまうのです。
私は、この精神的動揺は大きい選手でした。
例えば、8月のアジア選手権を走っているときに大きくルートミスをしてしまったことがあります。
私はリロケートをしながら、優勝を目指したこの日のレースは終わったと心の中で思ってしまったのです。
普段、日本のレースではこのように思わない性格なのにも関わらずです。
その後、ミスを重ね、トップから10分の差をつけられてしまいました。
しかし、レースは、荒れに荒れ、最初のミスだけなら優勝の可能性は十分にありました。

つまり、大舞台でのミスは、必要以上に精神を動揺させます。
備えなければいけません。

3.レースをまとめようと思い、終始低調なパフォーマンスになってしまう
ミスを防ごうと、普段以上に慎重にゆっくりこなしてしまい、普段以下の成績になってしまうことです。
野球でいうところの、ストライクを取るためにボールを置きに行く感覚です。
卓球でいうところの、ネットにひっかけないように絶好球を返してしまう感覚です。
F1でいうところの、クラッシュを恐れ、カーブの中央を40キロで運転する感覚です。
確かに、普段以上に慎重に走れば、ミスなくレースを終えられるかもしれません。
レースをとにかくまとめることが目標ならば、それでいいと思います。
しかし、まとめるだけではいい成績は望めません。ここが、オリエンテーリングの難しいところですね。

レースをコントロールしながら、高い成績を目指すにはどうすればいいのでしょうか。

次の章は、以上の問題点から、大舞台で結果を出す秘訣を考えていこうと思います。

3.大舞台で結果を出すために
では、どうやったら大舞台で結果が出るでしょうか。

私は3つの観点で考えています。
1.精神的な動揺を減らす
2.精神的な動揺が生じても問題なくオリエンテーリングができるようにする
3.オリエンテーリングを決して切らさず走り切る

1.精神的な動揺を減らす
一つ目のアプローチは、いいレースを妨げる精神的な動揺を減らすものです。
前章で精神的な動揺が、レースを崩すと書きました。
そもそも、精神的な動揺はどこで生じるのでしょうか。

大きく、
・レース前からスタート直後
・レース中
と考えています。

これらの対策は、
➀外的要因からのストレスを限りなくゼロにする
➁どんな状況でもこれをやれば集中してレースに臨める方法を確立する
が必要だと考えます。

レース前、レース中の動揺は、スタート後のオリエンテーリングの乱れにつながります。
例えば、レースに集中しきれていない状態で走りだしてしまったら大きなミスにつながりかねません。
大きなミスは、目標達成確率を大きく下げます。
レースに集中した状態で入れない要因は、極力ゼロに近くしなければいけないのです。

➀外的要因からのストレスに対処する
外的要因は、外部生じるレース前のストレスです。
例えば、トイレが少ない、スタート待機所が寒い、周りがとにかく早い選手ばかり、日本人俺しかいない、ディスクリプションが配られないらしい、待機所に荷物は一切持って行ってはいけないらしい、あらゆる電子機器がだめらしい、などです。

このようなストレスは、海外の大会や全日本レベルの大会でも直面します。
どうすればいいでしょうか。

一つは、ストレスの要因を改善することです。
選手である以上、レースの結果は自分の責任です。
どんなに運営が悪かろうが、指摘をしなければ改善されません。
その結果生じた低調なパフォーマンスはだれも責任を取ってくれません。
自分がストレスなく走れる環境を作ることは、選手に課せられた責任だと考えます。
例えば、海外の大会に出場すると、各国のオフィシャルたちは、事前のミーティングで異常なまでに問題点の指摘、改善を要求します。
選手のストレスをゼロにするためです。
私も、大事なレースで問題があれば、必ず改善を要求、できなければその中で最善の方法を考えます。
レースに一切のストレスや動揺を持ち込まず、万全の状態で走るためです。
つまり、精神的な動揺の要因は、なくすために自ら努力しなければならず、改善が可能な場合が多いのです。

次に、ストレスをストレスと思わない備えをすることです。
海外のレースは自分より早いランナーしかいません。突然ウォークマンが壊れるかもしれません。
そういった状態に陥った際に、ストレスと思わない準備が必要です。
私は、こういった場合、一切の遠慮をしないようにしています。
例えば、海外の待機所にいる際、私は世界一の選手の気持ちでいます。
彼らがやっていることは彼らのやっていること、決して自分のリズムを変えません。
どんなに彼らが早くスタートに向かおうが、自分は自分です。向かいません。
彼らが、音楽を聞いています。自分は聞きません。
気持ちでは必ず対等、もしくはそれ以上でいるのが大切だと思います。
私は、この気持ちを大きな大会では必ず持ち、自分のリズムを崩さないです。
これが、安定したレースにつながるのです。

➁どんな時もレースに集中するための方法を作る
これは内的要因によるストレスに対応するための方法です。
レース前、レース中は自分を見失いがちです。
例えば、緊張してパニックになる、ちゃんと走れるか不安だ、緊張から集中してレースに入れないなどです。
これにはどう対処すればいいのでしょうか。

一つは、レースに向けて150%の準備をすることです。
レースはスタートしてからフィニッシュするまでしかありません。
しかし、準備の時間は無限にあります。
大きなレースでは準備が動揺に対処する能力を決定づけます。
例えば、レースの不安は、レースを事前にシュミレーションすることで対処できます。
どういったミスがあり得るか、どういった精神状態になるか、どう対処すればいいかはいくらでも考えられます。
また、いいイメージでレースを走る練習もシュミレーションできます。
あらゆるミスを想定し、いいイメージで走るイメージができていれば、不安は克服できます。
備えましょう。

もう一つは、レースに入るまえの公式を作ることです。
私は、スタート枠に入るまで、3分前に考えること、2分前に考えること、1分前に考えることを決めています。
3分前は、やることを
レースに集中するためのプロセスを決めておくのです。
そうすると、どんなときもレースに対する不安は取り除け、同じ精神状態でレースに臨めます。
精神的な動揺による序盤の暴走、オリエンテーリングをしない状況を起こりにくくできるのです。
次に、動揺が生じたときにどうすればいいか、考えてみます。

2.精神的な動揺が生じてもオリエンテーリングできるようにする
このように、動揺が生じそうな場面をなくそうとしても、やっぱり緊張するものは緊張します。
緊張で我を忘れそうになったとき、どうすればいいのでしょうか。

私は、レース中のどの場面に何をすればいいか、すべて公式を作っておく方法をとっています。
例えば、△⇒1で緊張して我を忘れてしまったとしましょう。昔よくありました。
そんな時、まず何をして、どうすれば1までのプラン、ナビゲーションができるか考えていれば、緊張していても何とかなります。

私の場合、まずcontrolの位置を確認して、アタックポイントを決めます。
そのときどういうものをとればいいかは事前に考えておきます。
そのあとルートを決めます。ルートは右左真ん中を意識します。
そこでCPをとります。CPは探さなくていいもの、大きいものを中心に考えます。
1までは多めに取ります。
ここまで考えていれば、すべてを確実に確認しながらスピードがあげられます。
どんなに緊張していてもとりあえず1までは行けます。
1から2は私はミスが多いです。1で少しナビが遅れるからです。
そのため1で少し時間を長めに取り、2までのナビを先行させます。

これが私の流れです。
こういう感じで序盤をこなすと、レースはスムーズに入れます。
同様に、直進の方法、ミスをした時の対処法、レースを通して忘れてはいけない約束事などすべて公式を作っておきます。
そうすれば、緊張した時も、やり方を思い出すだけでレースが安定します。
私のレース前は、自分の約束事をぶつぶつとつぶやいてます(笑)

これで、オリエンテーリングを続ける意識をより高められ、ミスした時のダメージが最小限にできます。
最後にオリエンテーリングを切らさないとはどういうことか、考えています。

3.オリエンテーリングを決して切らさず走り切る
最初から最後までオリエンテーリングをすることです。
よくわからないと思うので、『オリエンテーリングをする』の説明をしておきます。

『オリエンテーリングをする』とは、
できるだけ早くfinishするために、難しい、読まないといけない場所はさぼらず読み、スピードを上げるべき場所はさぼらず走る
ということです。

オリエンテーリングの基本で本質ですが、これが一番難しい。
そして『オリエンテーリングをする』ことができた人が勝者になります。

丁寧に正確に走ってミスなくレースをこなすことは、たぶん高い目標を持っている人はできるはずです。
言い換えると、普段の50パーセントのスピードで走り、普段の倍読めば、ミスなく走れるでしょう。
しかし、それは、『オリエンテーリングをする』ということではありません。
なぜなら、走ることをさぼっているからです。
また、ミスのリスクが高いところで走ることに集中してもいけません。
これは、ナビゲーションをさぼっていることになります。

オリエンテーリングで結果を出したいならば、レース中さぼることができません。
常に早く走れるポイント、読まないといけないポイントを考えながら、スピードを上げ下げし、ナビゲーションを切らしてはいけないのです。
あるスウェーデンのトップ選手から興味深い話を聞きました。
あるスプリントの練習をしていた時です。
私が、地図読みの時スピードが落ちると話しました。
そしたら、彼は、別にハイスピードで走りながらでも地図は読めるから、読んでる時こそスピードを落とすなと言っていました。
これは『オリエンテーリングをする』をさらに高いレベルに昇華させるヒントだと感じました。
もちろん彼のオリエンテーリングを見ていると、読んでいるポイント、スピードを落とすポイントはあります。
しかし、その意識の根底には、常にナビゲーションを切らさず、かつぎりぎりまでスピードを上げる意識があるのを感じました。

つまり、いいレースで結果を出すためには、普段から『オリエンテーリングをする』意識を忘れず、練習、レースをこなしていかないといけないのです。言い換えると、95%の力が出せるためにどうすればいいか考えればいいわけです。これを意識すれば、まとめるレースをしようとして、終始低調なパフォーマンスに終わることはなくなります。

4.まとめ
ちょっと長くなりましたね。
何が言いたいかというと、大舞台は、想像以上に結果を出すのが難しいです。
そして結果を出すためには、準備と行動が大切です。
主に、
1.ストレスや緊張の根源をなくす、または影響を減らす方法を考える
2.ストレスや緊張を感じても、自分を見失わない方法を考える
3.『オリエンテーリングをする』意識を忘れない
が考えられます。

こんなことを考えるといいレースができるのではないかなと思います。
これをきっかけに、皆さんの方法論も聞ければなって思います。話しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました!!

おまけがあるのでじかんあったらどうぞ。

columm1.飛行機って難しい
真面目なことばっかりだと書いてる私が疲れちゃうのでちょっと皆さんに教訓をと思い、飛行機関連のお話を書いていこうかなと思います。
私は、世界選手権や留学もあり、結構国際線に乗っています。しかし、ここ3年、夏の飛行機では必ずと言っていいほど何かが起こっています。たぶん飛行機関連のやっちまったことは大体やったと思うので、これを読めば間違いなく飛行機にうまく乗れると思います!

2014年のケース

スウェーデンでの留学を終えた私は、達成感と充実感、そしてスウェーデンを去ることへの寂しさをもってイタリアで開催されるWOCへ旅立つ準備をしていました。私は、格安航空を使うため一年過ごしたアパートを早めに引き払い、土曜日だったのでカギを事務所のポストに投函し、バス停に向かいました。
空港行きバス停最寄りの駅につき、まだ時間があり、おなかがすいたから当時お気に入りだったMAXというハンバーガーショップで昼を食べることにしました。これです。スウェーデンオリジナルブランドでおいしいので是非。
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ハンバーガーを食べながらバスの時刻を調べてみると、なんとバスが30分に1本!!しかも徒歩10分のバス停で発車時間が2分後。おいおいおいおいおいおいおい。
この辺から雲行きが怪しくなります。
仕方がないので、空港までタクシーで行くことに。片道12000円。
この日の昼に愛用の自転車を12000円で売って、夕方にはそのお金は消えてなくなりました。
何とか空港にたどり着き、チェックインカウンターに向かいました。

しかし、何かがおかしい・・・「あれ?俺の乗る飛行機がない・・・」

現実が呑み込めない私は、空港カウンターのお姉さんに聞いてみました。
すると、

“This airplane will depart tomorrow…”
え、っとおもいチケットを見てみると確かに翌日の日付が。
いつの間にか僕の頭の中で日付が一日早まっていたのです。
お姉さんに、前日でよかったねと慰めてもらったものの、失ったものの大きさに愕然としました。
まず、帰る家も食べるものもありません。引き払ってしまいました。
そして、タクシー代を無意味に失いました。帰ってきません。
得たものは、予定のない一日だけです。
70655404

こんなど田舎空港で打ちひしがれながら、友達に連絡しました。
そしたら泊めてくれるとのこと。やさしい。
打ちひしがれていたら、ごはんも作ってくれました。やさしい。
そして翌日無事飛行機に乗れました。めでたい。

教訓
飛行機の日程は毎日5度見しましょう
みんな優しい

2015年のケース
今度こそ日程は間違えないと思い、毎日日程を5度見する心意気で臨んだ2015年。ノルウェーで開催されるJWOCへの帯同準部は完ぺきと思われた。
22時30分成田発、1時間10分前(当時はこれくらいの時間でつけばいいと思っていた)に着くし大丈夫!って思い、駅に向かった。
駅へも10分前着、よし!完璧だと思い電車を待つ。
暇なので携帯をいじっていたら電車が来た。乗り込む。そして座った。よし、これで成田までゆっくりできると思った。

しかし、何かがおかしい。乗るはずの特急ってこんなにすいてるのか??

「各駅停車だと・・・・・!!!!」

すかさず隣の駅で降りる。華麗にその駅を通過する特急。やばい。
いや、でも今からいけば50分前に着くはずだ、「何とかなるやろ」と思い飛行機の時間を見ると、

「22時に変更になりましただと・・・・!」

おいおいちょっと待て。ということは20分前着やん。これは本当にやばい。
急いでタクシーも調べるが、それこそ間に合わない。特急を見ると飛行機離陸15分前につくらしい。
これはやばい!
さすがに焦った俺。
もし遅れたらどうなるんだと考えてみました。

「これ遅れたら、飛行機乗れない。つまりトランジットもできない。追加料金じゃん。てかそもそも明日つかないじゃん。おい、どうするんだよ。俺10人乗りのバンを借りてみんなを迎えに行くはずじゃん。俺が一日遅れたらみんなどうするんだよ。いやこれ半端ないやばいやばすぎる。。。。。怒られるとかいう問題ではなくやばいやん。」
と思いながら航空会社に電話。全くつながらず。。。。

あきらめかけた20分前、航空会社から電話が。
航空会社「もしもし。トルコ航空ですが今どちらですか?」
俺「もうすぐ駅です。もう着きます。すごく急いでます。乗りたいです」
航空会社「今からじゃもう無理ですねー。申し訳ありません。」
俺「マジっすか。やべー。」

失意に打ちひしがれながら空港着。
とぼとぼカウンターに向かいました。明日のチケットを取るために。いくらかかるんだろうか。てかどうしよう。現地の人たち困るだろうな。。。
そしたら、何やら空港職員が電話していた。

職員「乗れますので、急いでください!走って走って!!」
俺「マジっすか?俺走るの得意っす!めっちゃ走ります!!」

希望が見えた。預け荷物は持って走れとのこと。
急いで中に入ると男性職員が待っていた。

職員「走れますか?荷物持ちますよ。急いでください。」
俺「はい!頑張ります。」

職員と一緒に走る俺。
しかし俺も走るのが得意だ。頑張って走ったらはるか後方に職員が。
これはまずいと思いペースを落とす。一緒に走る。
空港の端の発着場だったが、何とか搭乗。
21時57分。2015年史上最も焦った1日でした。

教訓
・電車は集中して乗る
・空港には2時間半前に到着する
・やばい時はとにかく空港に電話する
・最後まであきらめない
・日本の空港職員の方はいい人
・そもそもこんなことは二度としたくないから猛省しました

2016年のケース
一昨年、昨年の反省を踏まえて、日程と時間は1日10度見する心持で迎えた当日。出発の準備は万端だった。
到着予定は、成田空港に2時間半前。よし、完璧だ!
昨年の反省を踏まえ、確実に特急に乗車!特急の文字も確認した。大丈夫だ。
そして成田に到着。知り合いと待ち合わせしていたので合流した。
先にチェックインを済ませることにして、空港カウンターに向かった俺。

「んんん???????おかしい・・・」

またいつものやつかと頭をよぎる。
いや、今年は日程、時間共に完璧、2時間半前でスキはないはずだ。

しかし、
チェックインができない。。。
おかしいと思い航空券を確認。
すると・・・・

「Hanedaだと・・・・・・・」
血の気が引いた。今度はこれか。
様々なことが頭をよぎった。
「マジか、成田羽田ミスは想定外だ、てかそんなことあるのか。テレビCMみて昨日笑ってたばっかりじゃん。というよりそもそもTOKYO発とか書くなよ紛らわしい。ローマ字もHanedaとNarita似てるじゃん紛らわしい。てかそもそも間に合うのかこれ、乗れないとほんとやべええええ」
こんなことを考えながら、JOAの藤井さんのもとへ。

俺「藤井さん、やばいっす。羽田でした。急ぎ向かわないといけないっす。申し訳ありません」
藤井さん「へ、まあ俺はいいけど大丈夫(笑)まにあったら連絡ちょうだい。頑張って!」

と楽しそう。俺も逆の立場なら笑っていられるが、そうはいかない。
せっかく来ていただいたにもかかわらず、申し訳ありませんとお詫びをし、スカイライナーに乗車。
しかしスカイライナー早い。本当に早い。見ると、羽田に50分前に着ける模様。神!

と思いながら、昨年の反省を生かし航空会社に電話。

俺「もしもし。間違えて成田に来てしまい、今羽田に向かってます。45分前にはつきます。チェックインもしてあります。乗りたいです!」
職員「今何で向かっていますか?」
俺「電車です。45分前には絶対つきます。」
職員「一応デスクに伝えておきます」

何とかなるかもしれない。
ここで、一つ、遅れそうなときは必ず電車で行きましょう。時間は確実なので何とかなる確率が上がります。またチェックインもしておきましょう。

そして何とか空港に到着。即呼び出し。急いで荷物を預け、職員に案内され、出発ゲートへ。間に合いました。血の気が引きました。
ちなみに羽田成田ミスは、海外でも起こります。例えばパリも二つ空港があります。ロンドンはたくさんあります。
常に注意を払いましょう。

教訓
・日時だけでなく、出発空港も10度見
・遅れそうならすぐに電話する
・必ず電車で向かう
・空港には3時間前に着く

次飛行機乗るときは、何も起こらないように対策します。
皆さんも気を付けてください。

おしまい。長文失礼しました。